リアルとバーチャルの両方を楽しめる「首里城VRゴー」

令和2年2月にプレ開催された「ResorTech Okinawa(リゾテック オキナワ)おきなわ国際IT見本市(以下:リゾテック)」にも出展していた、焼失前の首里城をVR(仮想現実)で楽しめる「首里城VRゴー」が2020年9月19日(土)より一般公開となった。

「首里城VRゴー」とは、首里城正殿をVRで自由に動き回れるVRコンテンツだ。NTTコミュニケーションズ株式会社(以下:NTT Com)は、一般財団法人 沖縄美ら島財団(以下:美ら島財団)・株式会社キャドセンター(以下:キャドセンター)の協力のもと「首里城VRゴー」体験会を2020年11月30日(月)まで首里城公園内にて実施している。

まるでタイムスリップしたかのように、リアルな首里城が楽しめる

使い方はシンプルだ。まず専用のゴーグルを着用すると(スタッフによる説明がある)目の前に見事に再現された首里城正殿が現れる。そしてリモコンを操作し、敷地内を自由に動き観光を楽しむというものだ。

この日訪れていた一般のお客さんは「本当に首里城正殿までの道を歩いているような臨場感がある」と話し、続けて「見たことのある私も楽しむことができたし、見たことのない息子にも焼失前の首里城を見せてあげることができて嬉しい」と喜びを語った。また、これまであまり近寄ることができなかった正殿付近まで近寄って見ることができるため、焼失前の首里城を何度も見ていた職員の方も「かなり近づくことができて良かった。改めて首里城を細部まで見ることができた」と話した。

NTT ComはVRのほかに、簡易的に楽しめるタブレット型のAR(拡張現実)も公開。これは、タブレットを使って首里城周辺を歩く仮想体験ができるというもので、タブレットを指定のスポットにかざし、扉が出現したらそこをまっすぐ歩いていくというものだ。
歩きながら再現された首里城正殿を楽しむことができるため、VRとはまた違った臨場感を楽しめるのが特徴だ。

リアル(再建途中)とバーチャル(VR・AR)を組み合わせた新しい「観光」の在り方

本プロジェクトはNTT Comによる「首里城のために役立てることはないか」という想いからスタートした。
元来NTT ComはSmart Worldの実現を目指し、VRをはじめとした仮想空間技術を活用した企業活動や学校教育、伝統文化など、あらゆるシーンにおいて非対面で(仮想的に)実現するビジネスを展開していた。その技術を用いて、2019年に焼失した首里城正殿などの建造物がリアルに目の前に現れる体験を提供できないかと考え、本プロジェクトの発起に至った。

VRの作成にあたり、焼失前の首里城正殿などの建造物のあらゆる角度の写真や動画データなどを収集し(美ら島財団が保有していたものがあったため、スムーズに集められたとのこと)、それらをつなぎ合わせて、360度どこから見ても目の前に焼失前の建造物があるようなリアルな再現に成功した。
本来VRとは「家にいながら遠方の映像を見ることができる」ことが特徴だったが、敢えて現地で使用する仕組みにしたことについて、NTT Comの田畑好崇九州支店長は「リアル(現在再建中の姿)とバーチャルのどちらも見て欲しかった」と話した。

今後の発展「訪れる人とともに進化していきたい」

田畑氏は続けて、「今日発表したものが完成ではない」と話す。
「教育×ICTや観光×ICTなど、ICTにはあらゆる企業や産業と組み合わせることによって、できることの幅が広がります。今後はこの仕組みを活用し、教育などにも活用していきたいと思っています。また、体験者に対し、アンケートを実施しているので、アンケートを元にどんどんアイデアの幅を広げ、ブラッシュアップしていく予定です。これからもっとたくさんの人に使ってもらって、ここからは訪れる人と新しい価値を作っていきたいと思っています」
歴史あふれる首里城をVR・ARで楽しみながら、どんどん再建されていく姿は今しか見られない。この体験を通して、多くの人にとって、新しい首里城の魅力を知るきっかけになることを期待したい。

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